阪急

阪急京都線特急「PRiVACE」の運行本数が1.5倍になり、9300系はますます特急運用から外れます。

▼阪急電鉄は京都線の座席指定サービス「PRiVACE」の運行本数が約1.5倍に拡大するとともに、新規利用キャンペーンを実施すると、8月6日に発表しました。

https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/2b1ed03ae6042d3e78437e2c9c6b8673b6414686.pdf

▼京都線では一部の特急に座席指定サービスの「PRiVACE」車両を連結してきましたが、8月29日(金)から、「PRiVACE」車両を組み込んだ2300系を3編成増備することで、1日当たりの運行本数を平日159本(55本増)、土休日167本(56本増)に増えることになります。

PRiVACE車両@大阪梅田駅

▼さらに、新たに「PRiVACE」会員に登録した先着1万名に「PRiVACEポイント」100ポイントを進呈することになりました。

▼阪急では、3月25日から「PRiVACE」の連結される2300系を2編成増備し、1日当たり運行本数が平日104本、土休日111本に拡大してきました。

▼このときには9300系と2300系で「PRiVACE」編成が7編成となっていたので、今回の増備で10編成になります。

特急運用の9300系@大阪梅田駅

▼今回の増備で、大阪梅田発の平日の「PRiVACE」の発車本数は22時台が0本から1本に増え、1時間当たり最大6本に増えます。

▼「PRiVACE」を組み込んだ2300系が増備されるということは、9300系からは「PRiVACE」車両が外され2300系に連結され、9300系はロングシート化が図られるということで、ますます特急運用からは外れることになりそうです。(2025.8.6)

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鉄道コム

JR東海

JR東海の313系の魅力について【蔵出写真から】

▼今回は当ブログのドメイン名になっている「kumoha313」になっているJR東海の313系について過去の写真を蔵出ししながら触れたいと思います。

1100番台・B5編成@米原駅(2022.7.24)

▼鉄道コムの「鉄道コラム」で「1形式でここまでできる!『最強の汎用車両』313系」という記事が2025年7月29日に掲載されたのを読んで、やはり313系は魅力がいっぱいだなぁと思いました。

https://www.tetsudo.com/column/1216/

▼このコラムによると、313系は1999年にデビュー以来、JR東海の在来線の電化されている7路線すべてで運用されていました。

▼313系はこの6月末に引退した311系の後継車両として開発され、311系が60両しか製造されなかったのに比べ大量増備が行われました。

▼ウィキペディアによると、製造数は540両ほどあり、10年以上の長期間にわたって製造され、1形式でこれほど多い形式は少ないのではないかと思います。

▼車体は軽量ステンレス製で、運転席のある先頭部分のみ普通鋼で作られています。柔軟な編成が組めるよう貫通扉と貫通幌が設置され、前面の窓はパノラミックウインドウになっています。

▼側面は8000番台を除き、JR東海のコーポレートカラーであるオレンジ色の帯が巻かれるシンプルなデザインで、1999年度のグッドデザイン賞を受賞しています。

▼編成は2、3、4、6両とバリエーションがあり、東海道本線の快速列車から飯田線、見延線や関西本線などのローカル線まで幅広く運用が可能です。

3000番台・B313@名古屋駅(2011.5.3)

▼座席についても、車内すべてが転換クロスシートの0番台、転換クロスシート+車端部のみロングシートの1000番台、固定セミクロスシートの3000番台、「セントラルライナー」用の豪華な転換クロスシートの8000番台、ロングシートのみの2000番台、全座席が転換可能な転換クロスシートの5000番台といった6つの座席パターンがあります。

▼当ブログのタイトル部分にアップしている8000番台は、かつて名古屋・中津川間で運転されていた座席定員制の「セントラルライナー」用に開発されたものです。

8000番台@名古屋駅(2011.5.3)

▼座席は転換クロスシートですが、デッキ部には仕切り壁が設置され、座席モケットのカラーも特急用車両の373系と同様のものとなっています。

▼「セントラルライナー」は1999年12月から営業運転を開始し、全部で18両が製造されました。

▼しかしながら、2013年3月「セントラルライナー」としての運用は終了し、2022年3月に名古屋地区での運用を終了し、現在は静岡地区で普通列車として運用されています。

▼後期に製造された5000番台は新幹線や特急車両でも採用されている車両間ダンパが装着され、高速走行時の乗り心地改善が図られています。

5000番台・Y113編成@名古屋駅(2011.5.3)
5000番台連結部のダンパ@名古屋駅

▼電化されたJR東海の7路線で運用されていた313系ですが、中央本線の名古屋・中津川間の普通列車が315系に統一されたことで、2013年には中央本線の同区間での営業運転は終了しました。

▼1形式でこれほどバリエーションがあって魅力のある形式はかつての103系を彷彿させるものです。

0番台・Y15編成@名古屋駅(2024.4.7)

▼国鉄が民営化されてそれぞれのJR各社になってからは、各社で特徴のある車両が登場していますが、はやり313系が一番面白いと思うのは筆者だけでしょうか。(2025.8.1)

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鉄道コム

近鉄

近鉄の阪奈間の臨時特急の増発について推察する

▼近畿日本鉄道は、大阪難波・近鉄奈良間で臨時特急を増発すると2025年7月29日に発表しました。

https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/d3169bbd5956474fafb296ec16798b6d/250729.pdf

▼増発は8月30日(土)から当面の間としています。

▼平日では、大阪難波7時47分発、近鉄奈良8時27分着の一本で、8両編成の汎用特急で運転します。

▼土休日では、近鉄奈良16時50分発、大阪難波17時31分着の一本で、4両編成の汎用特急で運転します。

▼この増発の背景には、コロナ禍を経て、大阪・関西万博の開催もあってインバウンド客が急増していることがあげられます。

▼現在の平日の大阪難波発近鉄奈良行きの特急は7時、8時台は皆無で、増発列車の前後は快速急行と準急だけで、9時50分にようやく奈良行き特急がビスタカーで運転されます。

22000系@大阪上本町駅

▼同様に土休日の16時台の近鉄奈良発大阪難波行きの特急は、16時8分発の「ひのとり」の後はなく、増発列車の前後は急行と、快速急行があるだけです。

▼平日朝に大阪を出発して奈良へ行きたい観光客にとってゆっくり着席して移動できる特急がないのはちょっと残念です。

▼一方、土休日の夕方に奈良での観光を終え大阪へ行きたい観光客にとっても、ゆっくり着席して移動できる特急がないのは物足りないと思われます。

▼こうしたニーズを把握した近鉄では、この時間帯に臨時特急を増発したものと思われます。しかし、朝夕の過密ダイヤに増発列車を組み入れることは可能なのでしょうか。

▼平日の7時47分発の増発は、6時47分近鉄奈良発7時27分着の特急を折り返し運用することで実現できたのではないかと思います。この奈良発の特急はたぶん難波に到着後車庫へ回送されるため、それを活用したのではないかと思われます。

▼土休日の16時50分発の増発は、15時55分京都発16時30分着の特急を折り返し運用することで実現できたのではないかと思います。この特急も奈良到着後車庫へ回送されると思われ、また、この列車はビスタカーなので、4両編成の汎用特急という発表にも合致します。

30000系@布施駅

▼というわけで、近鉄では過密ダイヤの中でなんとかやりくりして特急を増発して、ニーズをくみ取り収益の確保にも資することができるのではないかと思われます。(2025.7.29)

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