2024年11月

関西私鉄

青胴車の阪神電鉄5001形が2025年2月に引退

▼阪神電鉄は、11月27日、普通車車両の5001形が2025年2月に運行を終了すると発表しました。

https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20241127-tishikotsu-5001intai2gatsu.pdf

▼阪神の5001形は、1977年に普通車用の通勤形車両として導入されました。

5001形@野田駅

▼車両上部がクリーム色、下部がウルトラマリンブルーに塗分けられているので、青胴者と呼ばれています。

▼ジェットカーという愛称で、1977年から1981年まで32両が製造されました。

5001形@梅田駅

▼当初は2両編成が基本でしたが、1987年12月に4両編成化され、中間に連結される車両の運転台は撤去されました。

▼阪神電鉄では、駅間の距離が短いので、各駅停車は特急や急行などの優等列車にすぐに追いつかれるので、できるだけ早く加速して追いつかれないようにするため、最高運転速度が106km/h、起動加速度が4.5km/h/sとなっています。加速度がすごいので、ジェットカーといわれる所以です。

▼2021年5月に廃車が開始され、すでに28両が廃車となっており、現在現役なのは、5025・5026・5027・5028の編成のみです。

5001形@新開地駅

▼阪神電鉄では2025年2月の引退にあたり、各種イベントを企画しており、その第一弾として、2024年12月21日(土)に「HANSHIN ミステリー・エクスプレス 行先不明列車」を運行します。

▼大阪梅田から尼崎車庫までで、途中のルートなど詳細は説明していません。代金はひとり2万円(税込)となっています。

▼また、2025年1月14日(火)・16日(木)・20日(月)・31日(金)に「5001形貸切列車プラン」で尼崎車庫から石屋川車庫へ向かい、再び尼崎車庫へ向かうルートで運行します。

▼貸切プランでは9時30分から12時10分までの貸切で最大100名まで乗車でき、代金は77万円(税込)となります。

▼代金には、イベント参加費、記念品代、諸費用が含まれます。

▼鋼製の青胴車の引退で、また昭和らしい車両が消えます。

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地方私鉄

一畑電気鉄道デハニ50形52号

▼出雲大社に出かけたついでに、門前町の神門通りにある一畑電気鉄道の出雲大社前駅に寄りました。

▼そこで、デハニ50形52号が駅前に静態保存されているので、見学してみました。

デハニ50形52号

▼オレンジ色の車体は目立つデハニ50形は、1928年から1929年にかけて4両が製造されました。

▼現在、出雲大社前駅に保存されている52号と、雲州平田駅に留置されている53号が在籍しています。

▼デハニ50形は、1928年に小境灘(現一畑口)・北松江(現松江しんじ湖温泉)間、1930年の大社線開業に併せて新造されたオリジナル車両です。

▼客貨同時輸送を考慮した荷物室付き車両で、客室の手動扉も、現在では見ることはできない貴重な車両だそうです。

シンプルな運転席の装置類

▼52号は1994年9月に松江市の定期観光コースに使用するためにお座敷列車「ふるさと号」に改装され1996年9月まで運行されました。

▼交換部品を確保できないことや、ブレーキシステムが単一系統であること、手動扉、ATS未設置、不燃化対策もできていないことなどから、2009年3月29日に行われたさよなら運転をもって営業運転は終了しました。

出発する2100系を運転席からみる

▼2009年8月には、中井貴一主演の映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」撮影のため、1か月間、営業線上を運転されました。

映画「RAILWAYS」:テレ東から

▼現在保存されている52号は、1994年にお座敷列車に改装されていましたが、現在は、映画撮影のため、オリジナルのロングシートに復刻されています。

デハニ50形52号の車内

▼1995年には、鉄道友の会から「エバーグリーン賞」を受賞しています。貴重な車両に出会えてよかったです。やはり、出雲大社はご縁のある神社です。

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地方私鉄

一畑電気鉄道と出雲大社

▼思い立って、神話の国、出雲へ一泊二日で行ってきました。

出雲大社 神楽殿

▼今回の主目的は、竹内まりやさんのふるさとを見てみたかったということですが、鉄道ファンとしては、ご当地の鉄道を撮ることも忘れてはなりません。

▼出雲といえば、一畑電気鉄道、通称「ばたでん」が走っています。

▼一日目は早めに出雲大社に到着しましたが、参拝は午前中がいいので、二日目にすることにして、門前町の神門通りにある出雲大社前駅に行ってみました。

▼出雲大社前駅は、出雲大社の門前に1930年2月に大社神門駅として開業、1970年10月に出雲大社前駅に改称しています。

出雲大社前駅

▼1996年12月に登録有形文化財に登録されています。また、2009年2月に近代化産業遺産にも認定されています。

▼2012年9月に出雲大社大遷宮に伴い駅舎が改装され、駅の構内にデハニ50形の静態展示が併せて行われました。

デハニ50形52号

▼ちょうど発車前の100系2113号2103号の2両編成が停車中。

2100系2113号

▼この車両は1995年に京王電鉄から譲渡された5000系で、2013年に「楯縫号」と、2人掛けソファー型シートで宍道湖向き座席を固定した改造が行われています。

▼二日目の朝、出雲大社に参拝した後、再度、出雲大社前駅に行ってみました。

▼今回は、新型車両の7000系7003号が停車していました。7003号は棚田がラッピングされています。

7000系7003号

▼当初は東急の1000系を譲受する方針でしたが、他の鉄道会社からの引き合いも多く、必要数を確保できないことが判明。そこで、新造ということになったようです。

▼この車両は2016年製造で、1両編成。構体と台車は近畿車輛、艤装以降をJR西日本の関連会社であるJR西日本テクノスの子会社の後藤工業に発注しています。

▼車体はどこかで見覚えがあると思ったら、JR四国の7000系をベースとした軽量ステンレス構造です。

▼地方鉄道が自前で新型車両を導入するとはすごいと思いましたが、国と沿線自治体の補助により製造費用を賄っているそうです。

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