2024年12月

JR西日本

特急「まほろば」が来春に定期運行化、リニューアルデビュー

▼JR西日本は、特急「まほろば」の2025年春の定期運行化とリニューアルデビューの決定を12月13日のニュースリリースで発表しました。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_mahoroba_unkou.pdf

▼2019年から新大阪から奈良まで、おおさか東線経由で土休日に臨時列車として運行している特急「まほろば」は、2025年3月15日のダイヤ改正で定期運行となります。

特急「まほろば」リニューアル車両

▼また、現在使用している287系に代えて、2025年4月から北陸新幹線の敦賀延伸で余剰となった683系2000番代を改造した車両2編成を投入します。

683系@敦賀駅

▼定期運行に関しては、2025年3月15日以降の土休日に新大阪・奈良間で往復1本ずつ運行します。

▼大阪09:58発、新大阪10:04発、法隆寺10:48着、奈良10:57着の一本と、奈良16:21発、法隆寺16:30発、新大阪17:10着、大阪17:15着の一本です。

▼2025年4月5日に第1編成、同年秋ごろに第2編成が投入されます。

▼車両のリニューアルコンセプトとして、古事記に謳われる奈良を体現する2つの魅力である「安寧」と「悠久」を新生特急に込めました。

▼第1編成は「安寧」、第2編成は「悠久」と名付けられます。「安寧」は金色と蘇芳色のカラーリングで「楽園の陽光感」を表現、座席は蘇芳色、宝相華文様をあしらったものとなります。

第1編成「安寧」

▼「悠久」は墨色と灰渋色のカラーリングで「文化の万世(万葉)への継承」を表現、墨色座席は墨色、宝相華文様をあしらったものとなります。

第2編成「悠久」

▼ロゴマークは唐草文様をモチーフとし、鹿、金魚、大和野菜など奈良らしい要素を組み込んだデザインになっています。

▼デザインは株式会社GKデザイン総研広島が監修、なら歴史芸術文化村の松本耕士氏が協力を行っています。

▼来年は大阪関西万博が開催されるため、その来場客を奈良へも足を延ばしてもらうための手段として定期運行化するとともに、余剰車両の活用も図るという目論見ですが、さて、どのくらいのニーズがあるでしょうか。

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京阪

京阪電気鉄道が30年ぶりに運賃値上げに

▼京阪電気鉄道は、12月3日に、京阪線・大津線の旅客運賃の値上げを発表しました。

https://www.keihan.co.jp/corporate/info/release/assets/241203_keihan-railway.pdf

▼今回の運賃値上げは、2025年10月に実施を予定し、国に対して旅客運賃の上限変更認可申請を行ったものです。

▼京阪の運賃値上げは、消費税率変更に伴うものを除き、1995年以来30年ぶりのものとなります。

8000系@古川橋駅

▼初乗り運賃が京阪線では170円(現行、鉄道駅バリヤフリー料金加算10円含む)から180円に、大津線では180円(現行、料金加算10円含む)から200円になります。

▼鉄道バリヤフリー料金加算後運賃の改定率でみると、普通運賃が11.7%、通勤定期が14.4%、通学定期が8.8%となっています。

▼なお、中之島線・鴨東線加算運賃、ケーブルカー運賃、プレミアムカー・ライナー料金の変更はありません。

▼値上げに至った理由については、沿線の少子高齢による乗客の減少、コロナ禍を経た新たな生活様式の定着による減収、バリヤフリー設備の整備、安全・安定輸送に不可欠な車両・変電所等への更新投資やその他施設・設備の維持修繕の費用の増大などをあげています。

▼また、電気料金、物価の高騰、人材確保と職場環境改善のための人件費・経費の増加も今後増加するとしています。

▼これまで、京阪では立体交差事業を寝屋川市駅・淀駅付近で実施、寝屋川市・枚方市駅間での連続立体交差事業に2022年工事着手しています。

▼また、高架橋、橋梁などの鉄道構造物の耐震補強、製造から30年を超える既存車両の改良や13000系の導入による車両更新、ステーションヒル枚方などの市街地再開発事業への協力、駅のバリヤフリー化の推進なども推進してきたとしています。

13000系@中書島駅

▼省力化・コスト削減への取組みとして、2002年に京津線のワンマン運転を実施し、2003年に石山坂本線、2007年に交野線、2013年に宇治線においてもワンマン運転を実施してきていましたが、2025年には京阪本線・中之島線の一部区間でも実施を検討しています。

▼また、87駅中36駅が駅係員の終日無配置による業務の合理化を進め、所要人員の削減や一部業務の外部移管、希望退職などにより1995年と比較して約千人の削減を図り、年間約90億円の削減となっているとしています。

▼少子化などの厳しい経営環境に加え、施設・設備の更新、物価の高騰、人件費・経費の増加などにより、経営の合理化やコスト削減を進めてもなお不足する費用の一部負担を乗客に求めるものとして、今回の運賃値上げ申請となったようです。

▼関西の私鉄では、2023年4月に近畿日本鉄道、2023年10月に南海電気鉄道が値上げを実施しており、なかなか、頭の痛い話ではあります。

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