近鉄

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近鉄の阪奈間の臨時特急の増発について推察する

▼近畿日本鉄道は、大阪難波・近鉄奈良間で臨時特急を増発すると2025年7月29日に発表しました。

https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/d3169bbd5956474fafb296ec16798b6d/250729.pdf

▼増発は8月30日(土)から当面の間としています。

▼平日では、大阪難波7時47分発、近鉄奈良8時27分着の一本で、8両編成の汎用特急で運転します。

▼土休日では、近鉄奈良16時50分発、大阪難波17時31分着の一本で、4両編成の汎用特急で運転します。

▼この増発の背景には、コロナ禍を経て、大阪・関西万博の開催もあってインバウンド客が急増していることがあげられます。

▼現在の平日の大阪難波発近鉄奈良行きの特急は7時、8時台は皆無で、増発列車の前後は快速急行と準急だけで、9時50分にようやく奈良行き特急がビスタカーで運転されます。

22000系@大阪上本町駅

▼同様に土休日の16時台の近鉄奈良発大阪難波行きの特急は、16時8分発の「ひのとり」の後はなく、増発列車の前後は急行と、快速急行があるだけです。

▼平日朝に大阪を出発して奈良へ行きたい観光客にとってゆっくり着席して移動できる特急がないのはちょっと残念です。

▼一方、土休日の夕方に奈良での観光を終え大阪へ行きたい観光客にとっても、ゆっくり着席して移動できる特急がないのは物足りないと思われます。

▼こうしたニーズを把握した近鉄では、この時間帯に臨時特急を増発したものと思われます。しかし、朝夕の過密ダイヤに増発列車を組み入れることは可能なのでしょうか。

▼平日の7時47分発の増発は、6時47分近鉄奈良発7時27分着の特急を折り返し運用することで実現できたのではないかと思います。この奈良発の特急はたぶん難波に到着後車庫へ回送されるため、それを活用したのではないかと思われます。

▼土休日の16時50分発の増発は、15時55分京都発16時30分着の特急を折り返し運用することで実現できたのではないかと思います。この特急も奈良到着後車庫へ回送されると思われ、また、この列車はビスタカーなので、4両編成の汎用特急という発表にも合致します。

30000系@布施駅

▼というわけで、近鉄では過密ダイヤの中でなんとかやりくりして特急を増発して、ニーズをくみ取り収益の確保にも資することができるのではないかと思われます。(2025.7.29)

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11年間続いた近鉄5800系のデボ1形ラッピング車がもとに戻りました。

▼近鉄の5800系のうち5802Fは2014年4月から奈良線100周年記念事業の一環として、近鉄の前身の大阪電気軌道デボ1形の塗装を施したラッピング車として運転されてきました。

5800系(デボ1形塗装)@鶴橋駅

▼大阪電気軌道は1914年に大阪上本町と奈良間で開業しましたが、その時に製造されたのがデボ1形でした。

▼車体は二重屋根構造、1段下降窓の曲面を取り入れた木造車両です。主電動機は生駒越えの急勾配に対応するためゼネラル・エレクトリック(GE)社製の大出力モーターを装備し、主制御器は同じくGE社製のMK電磁スイッチ式制御器を搭載していました。

▼台車はアメリカのボールドウィン社製の平鋼組立釣り合い梁式台車で、当時の関西私鉄では初めてのことでした。

▼1964年に奈良線の建築限界拡幅と新生駒トンネルへの切り替えに伴い廃車となり、現在、五位堂検修車庫に保存されています。

デボ1形@五位堂検修車庫

▼近鉄では、2014年4月30日に奈良線が開業100周年を迎えるにあたり、同年4月29日から開業時のデボ1形の塗装を施したヒストリートレインの運行を開始しました。

5800系(デボ1形塗装)@きんてつ鉄道まつり2015

▼ヒストリートレインは2024年4月29日に大阪上本町駅で出発式が開催され、車両撮影会ツアーも行われました。また、2024年秋に開催された「きんてつ鉄道まつり」でも展示されました。

5800系(デボ1形塗装)@きんてつ鉄道まつり2014

▼それから、11年間もこのデボ1形の塗装は続き、2025年2月に通常のカラーリングに戻りました。当初はこれほど長くデボ1形の塗装が続くとは思わなかったのですが、通常の塗装に戻ったことを知って、ちょっと寂しくなりました。(2025.6.19)

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近鉄の「青色」の新型一般車両のデビューが正式に発表となりました。

▼近鉄の新型一般車両のうち、大阪線・名古屋線・山田線・鳥羽線(大阪線・名古屋線系統)、南大阪線・長野線・御所線・吉野線(南大阪線系統)で運行される車両のデビュー時期及びカラーリングが正式に発表となりました。

https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/ed86364ee0d94d10ad3687f45f012d96/20260612rw.pdf

▼近鉄のニュースリリースによると、大阪線・名古屋線系統では2026年1月から、南大阪線系統では2026年5月から新型一般車両が運行されることが決定したとのことです。

▼大阪線・名古屋線系統のカラーリングはこれまでの近鉄の伝統的な「赤色」から新たな「青色」となります。なお、南大阪線系統ではすでに運行されている奈良線・京都線系統と同様の「赤色」となるようです。

青色の近鉄新型一般車両(近鉄HPより)

▼また、大阪線・名古屋線系統、南大阪線系統でも、8A系と同様、「やさしば」、L/Cシートが設置されます。

▼さらに、大阪線・名古屋線系統では、長時間の運行になるため多目的トイレが設置されます。なお、今後導入される奈良線・京都線系統の8A系統、南大阪線系統の車両にもトイレが新設されるとのことです。

多目的トイレ(近鉄HPより)

▼奈良線・京都線系統、南大阪線系統の一般車両へのトイレ設置は近鉄では初めてだそうだそうです。

▼今回の発表では、大阪線・山田線・鳥羽線の車両は1A系、名古屋線・山田線・鳥羽線の車両は2025年度導入分が1A系統、2026年度分が1B系となり、南大阪線系統の車両は6A系となります。

▼今後の導入予定では、2026年1月に大阪線・山田線・鳥羽線の車両は4両編成×2本、名古屋線・山田線・鳥羽線の車両は4両編成×3本、2026年度に同線車両は3両編成×3本、2026年5月に南大阪線系統の車両が4両編成×3本、2027年度に同線車両が4両編成×2本となっています。

▼奈良線・京都線系統では、2025年度に4両編成×9本、2026年度に4両編成×4本、2027年度に4両編成×5本が導入予定です。これで、2025年度以降の新型一般車両の導入は合計で121両となります。

8A系@高の原駅

▼これで、やっと噂の「青色」の新型一般車両が公になりました。それにしても、近鉄で青色のカラーリングが見られるようになるなんて、本当に楽しみです。

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