JR西日本

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大阪・新大阪と奈良を直通する特急「まほろば」にリニューアル車両「安寧」が登場

▼2025年3月のダイヤ改正で、大阪・新大阪と奈良間を直通する特急「まほろば」が土休日に定期運転されていますが、4月5日(土)に683系をリニューアルした「安寧」が運用を開始しました。

▼鉄道チャンネルによりますと、JR西日本の大阪22番線乗り場(地下ホーム)で特急「まほろば・安寧」編成の出発式が行われたそうです。

▼JR西日本の常務理事阪奈支社長、奈良市長をはじめとした関係者、大阪駅うめきたエリア公式キャラクターの「びりーばー」によりテープカットを行いました。

▼一方、読売新聞オンラインによりますと、同日、奈良駅で歓迎式が行われ、奈良市をPRする「NARA CITY コンシェルジェ」が「ようこそ奈良へ」の横断幕を掲げて、「安寧」と乗客を出迎えました。また、改札前では特産品の販売なども行われました。

▼3月15日のダイヤ改正で、土休日に奈良方面には、大阪09:58発⇒奈良10:57着、大阪14:15発⇒奈良15:12着の2本、大阪方面には、奈良12:21発⇒大阪13:15着、奈良16:21発⇒大阪17:15着の2本が運転されます。

▼大阪09:58発、奈良発16:21発が定期列車で、大阪・関西万博開催中は大阪14:15発(まほろば92号)、奈良12:21発(まほろば91号)が臨時列車となります。

▼使用される車両は2025年3月までは287系で運用されてきましたが、3月15日からは北陸新幹線の敦賀延伸で余剰となった683系をリニューアルして運用します。

287系@新大阪駅

▼「安寧」は金色と蘇芳色のカラーリングを車体に施し、万物の安寧をあまねく照らす「楽園の陽光感」を車体に表現しているそうです。

▼第2編成になる「悠久」は2025年秋ごろにデビューする予定で、こちらは墨色と灰渋色のカラーリングを車体に施し、「文化の万世(万葉)への継承」を車体に表現しているそうです。

▼ダイヤをみてみると、第1編成の「安寧」だけで、2往復を賄えるはずですが、この秋には第2編成が登場するということは、予備編成あるいはニーズをみて増便を検討しているということでしょうか。

▼ルートはおおさか東線経由で大阪(地下ホーム)⇒新大阪⇒法隆寺⇒奈良となります。新大阪経由となるので、新幹線との乗り換えも便利で、インバウンドの乗客も取り込みやすくなります。

▼「まほろば」の運転は今のところ土休日限定ですが、鉄道チャンネルによると、JR西日本としては、これからのニーズをみて判断するとのことです。

▼万博の来場者が増えることで、万博来場者などが奈良へも流れるでしょうか。今後乗客は増えるかどうか注目されるところです。(2025.4.6)

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新大阪から桜島まで直通 これは便利 エキスポライナー

▼2025年3月のダイヤ改正で、新大阪から大阪駅を経由して桜島まで直通するエキスポライナーが運転を開始しました。

▼この列車は今年4月から開催される大阪・関西万博のアクセス列車として設定されたものです。

▼運転期間は、2025年3月15日から10月13日までで、種別は「臨時」列車扱いです。

▼運用される車両は、323系及び221系で、323系の桜島方の先頭車両は「JR WEST Parade Train」を連結し、客室全長にわたりLEDパネルが設置され映像コンテンツが表示されます。

エキスポライナー@新大阪駅

▼外の景色をリアルタイムに投影し拡張現実(AR)技術を用いて、「EXPO 2025 Design System」のストーリーに沿った演出で、駅区間ごとに大阪をモチーフにしたキャラクターや紙吹雪・花火・シャボン玉などの効果を表示します。

▼この先頭車両の「JR WEST Parade Train」はデザインコンセプトを表現したラッピングを施しています。

JR WEST Parade Train@新大阪駅

▼平日のダイヤでは、新大阪発が始発の7時32分、8時台に2本、この後18時台までは1時間に1本、終電の19時39分の1本が運転されます。

▼ルートは新大阪を出ると、梅田貨物線を通り大阪駅地下ホームに到着、その後、ゆめ咲線のユニバーサルシティに停車して終点の桜島まで結びます。

車内の行き先表示

▼新幹線から乗り換えて、桜島まで大阪、ユニバーサルシティの2駅にしか停車しないので、利便性があります。新幹線からUSJに行くには非常に便利になります。

▼ただし、万博へのアクセスとしては、桜島からはシャトルバスを利用する必要があります。

▼万博終了後、この「臨時」列車はどうなるのか。USJへのアクセスが向上したのだから、ニーズがあれば、通常列車に昇格するかもしれません。

京都方のエキスポライナー@新大阪駅

▼万博の開催に併せて、大阪では街全体が大きく変わりつつありますが、鉄道も例外ではありません。(2025.3.28)

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北陸新幹線敦賀延伸開業1年の効果と課題について

▼北陸新幹線が敦賀まで延伸開業して3月16日でまる1年が経ちました。

北陸新幹線@敦賀駅

▼2025年3月17日付けのJR西日本のプレスリリースによりますと、2024年3月14日から2025年3月13日までの上越妙高・糸魚川間の利用者数は990.1万人、前年比で24%増となっています。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250317_00_press_hokurikushinkansen_goriyoujyoukyou.pdf

▼また、2024年3月16日から2025年3月15日までの金沢・福井間の利用者数は816.1万人、前年比で25%増となっています。

▼開業した新幹線の各駅の乗車人数は、2024年3月16日から2025年3月15日までで、1日あたり小松駅900人、加賀温泉駅600人、芦原温泉500人、福井3,600人、越前たけふ500人、敦賀7,700人となっています。

▼新幹線の延伸開業により、確実に利用者数が増加していることはわかります。

▼この増加数は、関東圏からの利用者が増えたことによると思われますが、一方、関西や中京圏からの集客には懸念の声が広がっています。

▼関東圏からは、北陸方面には延伸前には金沢で在来線に乗り換える必要がありましたが、延伸でその必要はなくなり、利便性が向上しました。

▼しかし、関西や中京圏から北陸方面へは、これまでは特急一本で行くことができましたが延伸後は敦賀で在来線から新幹線への乗り換えが必要となり、利便性が損なわれました。

特急「サンダーバード」@敦賀駅

▼中京圏からは、在来線で敦賀へ行き新幹線への乗り換え、新幹線では米原で在来線に乗り換えさらに敦賀で新幹線へ乗り換えが必要になりました。

▼その結果、中京圏からは鉄道の利用が減少して、高速バスのニーズが増えているとも言われています。

▼和倉温泉などの観光地では、これまでは関西圏からは一本で和倉温泉まで行くことができましたが、延伸で敦賀、金沢での乗り換えが必要になって、利便性が損なわれています。また、在来線と新幹線の乗りつぎで運賃なども割増しとなっています。

▼2025年3月17日配信の時事通信の記事によると、能登半島地震で被災した和倉温泉関係者は、乗り換えや料金の割増しで、関西からの客に「不便になった」「乗り換えを経験したら、また来たいと思わないのではないか」と懸念しているとのこと。

▼また、同配信記事によると、加賀温泉も同じ悩みを抱え、加賀市によると、2024年の宿泊・日帰り客数が延伸前の2023年と比べ、関東からは7.5%増加したが、中京圏からは4.2%減、関西圏からは13.0%減となったということです。

▼将来的には、北陸新幹線は大阪まで延伸される予定ではありますが、そのルートの決定については、まだまだ予断を許さない状況で、着工はいつになるか分かりません。

▼こうした中で、2月26日のNHK WEBによりますと、同日七尾市は石川県に対して、和倉温泉の復興につなげようと、在来線の特急サンダーバードの運行再開に向けた要望を行ったと報じています。

▼和倉温泉は能登半島地震の被災により、宿泊施設がすべて休業を余儀なくされ、昨年ようやく4施設が再開、今年になってさらに4施設が再開する予定で、要望書では、県に対して、JR西日本に対し大阪と和倉温泉間のサンダーバードの臨時便を実証運行し、将来的に定期運行を働きかけるように求めています。

特急「しらさぎ」@金沢駅

▼新幹線の延伸により、地域によって光と陰が生じるようになりました。大阪までの延伸がまだまだ先になることから、これからこうした陰の部分について、どのように課題対応が行われるのか。今後の行く末を注視していきたいと思います。(2025.3.25)

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