一畑電車の新型車両8000系がデビュー 地方鉄道では極めてめずらしい例
▼一畑電車の新型車両8000系が3月11日に営業運転を開始しました。

▼営業運転を前に、3月9日に松江しんじ湖温泉駅において、新型車両の製造に補助を行った島根県、松江市及び出雲市の関係者などが参加して出発式が行われました。
▼新型車両の8000系は、2024年度に1両、2025年度に1両、2026年度に2両の導入が予定されています。
▼基本的には8年前に導入された7000系をモデルにしています。

▼車体は20メートル、前頭部の鋼製を除いて、ステンレス車で、片側2ドアとなっています。
▼座席の色や天井の木目調、木のつり革は、出雲大社前駅に静態保存されているデハニ50形をオマージュしています。


▼座席はロングシートとデュアルシートの配置で、定員はロングシート時123人、デュアルシート時120人となっています。
▼インバウンド対応として、現行の行先表示器とは別に、客室内に日本語、英語、ハングル、繁体字、簡体字で次駅停車駅案内表示器を新設します。
▼単車運転が基本ですが、7000系との連結が可能とするため前頭部に貫通ドアが設けられています。
▼VVVFインバータ制御及び回生ブレーキを採用し、使用電力量が5000系より約20%カットされます。
▼製造はJR西日本の子会社の後藤工業なので、JR西日本の225系にも似ていますし、走行機器も225系を参考に基本設計を行っています。

▼この8000系の導入により、5010・5110編成の5000系が2025年1月に引退し、5009編成「しまねの木」も今後の8000系の導入により、置き換えが図られることとなりそうです。
▼地方鉄道で、新造車両が導入されたのは長野に次いで全国で2例目となり、経営環境が厳しい地方鉄道にとって明るい話題となっています。(2025.3.18)