JR西日本

JR東海, JR西日本

北陸新幹線の金沢・敦賀間延伸開業によるデメリット【関西・中京圏からの乗客が減少】

▼2024年3月16日に、北陸新幹線の金沢・敦賀間が延伸開業しました。これにより、北陸圏と首都圏とは一本でつながりました。

▼一方で、関西圏から北陸圏へは在来線と新幹線の乗り継ぎが必要となりました。

北陸新幹線@敦賀駅

▼また、中京圏から北陸圏へは、これまでも、新幹線と在来線の乗り継ぎが必要であり、影響はないとみられていましたが、かなりの影響が出ているようです。

▼今回はこれについてみていきたいと思います。

▼まず、関西圏から北陸圏へは、北陸新幹線の延伸開業までは、在来線の特急「サンダーバード」一本で行くことができました。

サンダーバード@大阪駅

▼しかし、北陸新幹線の延伸開業で、敦賀までは在来線特急、その先は北陸新幹線に乗り換える必要が出てきました。

敦賀駅の乗り換え口

▼敦賀でサンダーバードから北陸新幹線に乗り換えるには、1階の在来線ホームから2階の乗り換え改札を通って、さらに3階の新幹線ホームに移動することになり、どう考えても乗り換えに10分以上はかかります。

乗換口への エスカレータ

▼大阪・金沢間では、最速所要時間が22分の短縮となりますが、それほど大きな短縮とはいえません。

▼さらに、利用料金も通常期で、大阪から金沢まで在来線と新幹線を乗り継ぎ、普通車指定席で乗車すると、乗車券が4,840円、指定席特急券が4,570円、合計9,410円となります。

▼一方、以前の在来線一本で大阪から金沢まで行くと、7,790円であり、その差額は1,620円も割高になります。

▼また、中京圏から北陸圏へは、在来線特急「しらさぎ」一本で行けました。名古屋・金沢間では、所要時間は16分の短縮となりますが、途中の福井、芦原温泉、加賀温泉、小松では10分以内の短縮にしかなりません。

しらさぎ@米原駅

▼通常期の利用料金では、名古屋・金沢間まで在来線・北陸新幹線を乗り継ぎ、普通車指定席で乗車すると、乗車券が4,510円、指定席特急券が4,370円、合計8,880円となります。

▼さらに、通常期の利用料金では、名古屋・金沢間まで東海道新幹線・在来線・北陸新幹線を乗り継ぎ、普通車指定席で乗車すると、乗車券が4,510円、指定席特急券が5,470円、合計9,980円となります。

▼一方、以前の在来線一本で名古屋から金沢まで行くと、7,460円であり、その差額は2,520円も割高になります。

▼JR西日本の2024年5月7日付けのニュースリリースによると、ゴールデンウィーク期間の北陸線の「しらさぎ」の利用状況は、米原・敦賀間で下りが前年度比49%、上りが同53%となっています。

▼同じく湖西線の「サンダーバード」の利用状況は、京都・敦賀間で下りが前年度比90%、上りが同91%となっています。

▼北陸新幹線の延伸開業による影響はゴールデンウィーク期間の利用状況で顕著に表れています。関西圏、中京圏からの利用者は減っています。とくに、中京圏からの利用の減少が激しくなっています。

しらさぎ@敦賀駅

▼「しらさぎ」の利用状況はかなり減少していますが、これは首都圏から東海道新幹線経由で北陸へ向かう乗客が北陸新幹線での利用に変わったことも大きな要因ではあるでしょう。

▼では、中京圏からの利用者が本当に減っているのかというと、JR利用は減っていますが、それに代わってバスの移動が増えているとみられています。

▼たとえば、JR名古屋駅前から金沢駅前行きの名鉄バスでは、時期により、最低3,600円から最高5,500円まで設定されています。所要時間は少々多くかかりますが、運賃はJRに比べると非常に安価で行けます。

名古屋駅新幹線口のバスターミナル

▼今回の北陸新幹線の延伸開業では、首都圏から北陸圏へはアクセスが向上し、関西圏、中京圏からのアクセスは悪化しており、それに伴い鉄道の利用者数が減少するという結果が現れました。

▼これまで、関西圏、中京圏とのつながりが強かった北陸圏ですが、北陸新幹線延伸開業により、ますます首都圏との結びつきが強くなるでしょう。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ

鉄道コム

JR西日本

北陸新幹線が延伸開業した敦賀駅に行ってきました。

▼3月16日に北陸新幹線が延伸開業したので、敦賀駅まで行ってきました。

Img_8152
つるぎとはくたかの並び

▼敦賀市街地へは西口(まちなみ口)がメインになります。手前が元々の在来線の駅舎と線路があり、その東側に新幹線の駅舎及びホームがあります。西口の改札口はそれほど大きくなく、改札口では、乗車県や入場券を求める人でかなり混雑しています。

▼在来線ホームは1、2番線が小浜線小浜・東舞鶴方面、3、5、7番線がハピラインふくい線福井方面、4、6番線が北陸線新快速・普通列車米原・京都方面、7番線が北陸線米原・京都・大阪方面への乗り場となっています。

Img_8173
西口から新幹線、特急乗り場への連絡橋

▼5番線の駅名標は、向かって左にはJRのロゴが、右にはハピラインふくいのロゴが表示されています。

Img_8168

▼3月16日のダイヤ改正前には、このホームに多くの特急「サンダーバード」や、「しらさぎ」が発着していましたが、今は、JR西日本の新快速、普通列車、ハピラインふくいの快速、普通列車が発着する寂しいホームになっています。

▼3月16日のダイヤ改正後は、大阪、名古屋からの特急「サンダーバード」、「しらさぎ」は北陸新幹線との乗り継ぎが便利になるよう、新幹線ホームの下部に新たに特急列車用のホームが新設されました。

Img_8115

▼31、32番線は降車専用ホームに、33,34番線が米原・京都方面の乗り場になりました。32、33番線に到着した特急と34番線に出発前の特急が勢ぞろい。かなり壮観な眺めです。

Img_8099

▼33番線の駅名標には次の停車駅は「しんひきだ」しか表示がありません。

Img_8117

▼31、32番線に到着した乗客は、新幹線に乗り継ぐため、エスカレータで2階に上がります。

Img_8122

▼2階で新幹線のりかえ口までかなりの距離を歩かせられます。

Img_8086

改札口を通ると3階の新幹線ホームへとまたエスカレータで上がります。

Img_8126

▼新幹線ホームは、11、12番線が敦賀・富山間のシャトル列車の「つるぎ」の乗り場です。

Img_8150

▼13、14番線は東京まで最速で走る「かがやき」、途中停車が多い「はくたか」の乗り場です。

Img_8138

▼ホームドアが設置されているので、列車の撮影は難しいです。14番線の京都方からやっと新幹線の先頭部が撮影できました。

Img_8135

▼「つるぎ」が11番線に到着すると、在来線への乗り継ぎ客などがエスカレータに殺到します。かなり並ばないとエスカレータで下りることができません。

Img_8145

▼サンダーバードとしらさぎの乗り場へ誘導する大きな案内表示が通路に描かれています。

Img_8124

▼大阪、名古屋方面から新幹線への乗り継ぎ、逆に東京、金沢方面から在来線への乗り継ぎは、2回エスカレータあるいはエレベータに乗らないといけないので、かなり時間がかかります。乗り継ぎには時間に余裕をもっていないと焦ります。

▼東京、富山方面から敦賀への移動は新幹線一本で行けるようになりメリットが大きいですが、大阪、名古屋方面から金沢、富山方面へは乗り継ぎが必要となりデメリットが大きくなりました。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ

鉄道コム

JR西日本

3月16日のダイヤ改正後のサンダーバードを見に行ってきました。

▼3月16日に、北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸営業開始しました。その影響で、これまで大阪・金沢間で運転されていた特急サンダーバードが敦賀までの短縮運転となりました。

Img_8022
敦賀行きサンダーバード@大阪駅

▼そのあたりの変化を見に大阪駅、新大阪駅に行ってきました。

▼大阪駅の11番線の案内表示は、北陸新幹線の表示が加わりました。

Img_7991-frame-at-0m0s

▼サンダーバードの行き先がすべて敦賀までとなりました。

Img_7993
種別・行き先表示板@大阪駅

▼これまであった自由席がすべて指定席に変更されました。サンダーバードのみならず、スーパーはくと、こうのとり、はまかぜも自由席は廃止となりました。

Img_7996
全席指定席に変更された案内@大阪駅

▼自由席に乗車するために並んでいた風景がなくなりました。

Img_8011

▼行き先表示は敦賀行きになっています。

Img_8013

▼15時09分発のサンダーバード29号は、敦賀方が非貫通車両の683系です。

Img_8022

▼新大阪での、種別・行き先表示板も、サンダーバードはすべて敦賀行きになっています。

Img_8036-frame-at-0m14s

▼新大阪で、15時44分発サンダーバード31号をお見送りしました。こちらは貫通車両の683系です。

Img_8031
サンダーバード31号@新大阪駅

▼3月16日のダイヤ改正で北陸方面の特急にはいろいろ変化が起こりました。

▼今後は北陸新幹線がいつ大阪まで延伸されるのか。これが待たれることとなります。

▼一方で、大阪発着の在来線特急が減るのはさみしいです。しかし、北陸新幹線の延伸はまだまだ先になりそうです。

▼当分は、大阪駅でサンダーバードの姿は見られそうです。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道乗車記録へ

鉄道コム

上部へスクロール