投稿者名:kumoha313

近鉄

近鉄8A系が2025年ローレル賞の受賞決定。

▼2025年ブルーリボン賞・ローレル賞の決定が鉄道友の会から5月22日に発表されました。

https://www.jrc.gr.jp/newsreleas/7729.htm

▼ブルーリボン賞はJR西日本の273系が、ローレル賞は近鉄の8A系と福岡市交通局の4000系が選定されました。

▼ブルーリボン賞の受賞が決まった273系は特急「やくも」に長年充当されてきた381系の後継車両として開発されたものです。

▼ローレル賞の受賞が決まった福岡市交通局の4000系は空港線・箱崎線の1000N系の置き換え車両として開発されたものです。

▼今回は、同じくローレル賞の受賞が決まった近鉄の8A系について触れてみたいと思います。

8A系@高の原駅

▼鉄道友の会の選定理由として、「会員による投票において支持率が高く、近鉄の次世代を担う一般形車両として、極めて高い運用の汎用性、柔軟性と高いレベルな客室サービスを実現しつつ、新たな標準化を目指した車両として高く評価」しての選定だとしています。

▼同日の近鉄のニュースリリースでも、8A系のローレル賞の受賞決定について発表がありました。

https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/951cc4e1678641098009ffb025bd639d/20250522rw_v2.pdf

▼近鉄では、これまでに奈良線・京都線を中心に14編成(56両)を導入し、今後は大阪・名古屋線、南大阪線にも導入を予定しているとしています。

▼選定理由にもあるように、8A系の前頭部は八角形をモチーフとした特徴的な造形で、下部には逆八の字のLED前照灯、上部に大型の種別行先表示・標識灯を装備しています。

8A系@大和西大寺駅

▼車体のカラーリングは、近鉄の一般形車両の赤と白のツートンを継承しつつ、新たな色合いと塗分けパターンを採っています。

▼混雑状況に応じて柔軟な対応が可能なL/Cシートを採用したほか、縦横両方向に座ることができる「やさしば」スペースを設けています。

▼制御装置はハイブリッドSiC素子によるインバータ制御、ブレーキ装置は抑速・回生付き電気指令式を採用しています。

▼近鉄ではこれまで、4回ローレル賞を受賞しています。

▼1987年にけいはんな線の7000系、1998年にL/Cシートを装備した5800系、2001年にシリーズ21(3220系、5820系、9020系)、2010年に汎用型特急車両の22600系が受賞しています。

5820系@鶴橋駅

▼近鉄では、一般形車両の導入が約四半世紀ぶりだったこともあり、8A系のデビューは待ち望まれたことで注目度が高まりました。

▼奈良線・京都線などの投入が落ち着き、今後は大阪線・名古屋線、南大阪線での導入が続きます。まだまだ、注目されることとなる8A系です。(2025.5.22)

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JR西日本

特急「くろしお」60周年記念ラッピング列車運行開始。「パンダくろしお」はどうなるのか?

▼2025年3月1日に特急「くろしお」は運行開始60周年を迎えました。これを記念してラッピング列車が運行されることがJR西日本のニュースリリースで発表されました。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250516_00_press_Kuroshio60thwrapping.pdf

▼特急「くろしお」は1965年3月1日に天王寺・名古屋間を阪和線、紀勢本線、関西本線経由で紀伊半島を一周するルートで運行を開始しました。

▼運行開始時にはキハ80系が充当され、当時の一等車が3両も連結され、食堂車も連結されていました。

▼1978年10月に紀勢本線和歌山から新宮間で電化が完成し、天王寺・名古屋間を直通していた「くろしお」は天王寺-白浜・新宮間のエル特急「くろしお」となり、381系が充当されました。

▼名古屋・紀伊勝浦間には気動車特急の「南紀」が新設されました。

▼民営化されたJRでは、1989年7月にグリーン車をパノラマ型に改造された「スーパーくろしお」が4往復運転を開始、その他の16往復は「くろしお」として運行されました。

▼1996年7月には、283系が導入され、「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」として3往復が運行を開始しました。

283系@新大阪駅

▼2012年3月には、「スーパーくろしお」「オーシャンアロー」の名称が廃止され、すべての特急が「くろしお」に統一されました。また、一部の「くろしお」に287系が導入されました。

287系@新大阪駅

▼同年6月にはアコモ編成の381系の営業運転が終了し、287系が追加投入されました。

▼2015年10月には、381系は683系2000番台を直流化改造した289系に置き換えられました。

289系@新大阪駅

▼2025年現在では、「くろしお」は287系及び289系が運用されており、2017年以降287系の3編成は「パンダくろしお」としてラッピング車両となっています。

287系「パンダくろしお」@新大阪駅

▼今回の60周年記念ラッピング列車は、2025年7月5日から2026年2月28日まで、新大阪・新宮間で、287系(6両編成)の1号車と6号車に「スーパーくろしお」をイメージしたデザインのラッピングを施し、ヘッドマークも掲出します。

▼また、7月5日に日帰りで、往路を神戸⇒北方貨物線⇒新大阪・大阪⇒白浜、復路を白浜⇒天王寺で、60周年を記念した団体貸切列車が運行されます。

▼先日、白浜のアドベンチャーワールドから、現在飼育しているパンダ4頭をすべて、2025年6月末ごろには中国に返還することが決まったと発表がありました。

▼特急「くろしお」のうち3編成は「パンダくろしお」のラッピングを施しており、これらのラッピング車両は今後どうなるのでしょうか?

▼せっかくの60周年記念に水を差す出来事もあり、「くろしお」の行く末が気になる今日この頃です。

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南海

南海特急サザン10000系を復刻運行。デビュー40周年、創業140周年記念として。

▼特急サザン1編成を1992年以前の濃淡グリーンのツートンカラーの塗装に復元して、6月4日から新型車両の導入まで運転すると、南海電鉄が5月12日に発表しました。

https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/250512.pdf

▼これは、10000系が運行開始40周年を迎えることや、南海電鉄が創業140周年を迎えることを記念して復刻塗装することとなりました。

復刻塗装の10000系@難波駅(2015年)

▼南海電鉄の10000系は1985年から1992年にかけて導入された車両で、特急サザンの運行に合せて製造されました。

▼車体は普通鋼で、普通車の7000系、7100系と併結運転するため前面は貫通型となっています。

▼最高運転速度、設計最高速は110km/H、制御方式は超多段式バージニア抵抗制御、制動装置は発電ブレーキ併用の電磁直通ブレーキを採用しています。

▼デビュー当時は、南海の代表的なカラーリングである濃淡グリーンのツートンカラーで塗装されていましたが、1992年にブルーとオレンジのラインカラーのカラーリングに変更されました。

現在の塗装の10000系@天下茶屋駅

▼6月からの運転に先立ち、5月31日(土)に千代田工場で復刻塗装の車両撮影会が午前午後の2回開催されます。さらに、復刻塗装の10000系をデザインしたトートバッグなどのグッズが5月20日(火)からオンラインショップで発売されます。

▼10000系と併結される7100系はすでに2024年8月21日から濃淡グリーンのツートンカラーで運行されており、今回の塗装により10000系と7100系の8両すべてが復刻塗装で揃うこととなります。

▼なお、この復刻塗装は約10年前の2015年の創業130周年記念の際にも実施されました。

▼南海電鉄では、2025年3月31日にグループの中期経営計画を発表しており、その中で、2027年度末から特急サザンを新型車両に更新し40両導入するとしており、10000系が更新対象になっているとみられます。

▼なので、今回の復刻塗装は2027年度末まで見られるものと思われます。10000系もあと3年後には徐々に姿を消すこととなります。(2025.5.13)

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