▼阪急電鉄では、2024年7月21日に京都線の特急車両で座席指定サービス「PRiVACE」の運行を開始しました。
https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/377e5669b5fa479d9b34056baea2b96e7041c128.pdf
▼また、現在の特急車両に運用されている9300系の後継車として2300系を2024年夏から順次導入することも発表されました。
https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/ff140cb722dfcbc0d5f8628afd6fb8e24e4ae61a.pdf
▼昨年7月の「PRiVACE」運行に伴い、「PRiVACE」車両を組み込んだ新型車両の2300系が1編成(2300F)充当されました。
▼現在京都線では9300系が11編成運用されています。そのうち、昨年7月から6編成(9303F-9308F)では、大阪方から4両目(4号車)に2350形(2356-2361)が組み込まれ、9880形(9883-9888)は一時保留車となっています。
▼これにより、現在(2025年2月22日ダイヤ改正後)京都線では2300系1編成、9300系6編成で「PRiVACE」が運用されています。
▼現在、9300系6編成には2300系という他系列の車両が連結されるという珍しい状況が見られます。
▼残りの9300系5編成には「PRiVACE」は連結されず、現状の編成(座席指定サービスなし)のままで運用されています。
▼今年の夏からは順次新型車両の2300系が導入されて、今「PRiVACE」が組み込まれている9300系からは2350形が外され、2300系に連結され、一部保留になっている9880形が再連結されるようです。
▼2300系の導入により、9300系は順次特急の運用から外れ、クロスシートもロングシート化が行われる予定といわれています。
▼ただ、9300系に連結されている2350形はそのままで、組み込まれていない残りの編成にも「PRiVACE」を組み込む予定との話もあるようです。
▼阪急としては、新型車両2300系導入完了とともに「PRiVACE」を導入すれば、こんなややこしい編成を生み出さずに済んだにもかかわらず、既存の9300系に「PRiVACE」を組み込んだことには、訳がありそうです。
▼それは、関西圏の他の鉄道事業者では先行して優等列車において、座席指定サービスが実施されていることが挙げられます。
▼大阪・京都間では、京阪電鉄が2017年8月20日に8000系の特急車両に「プレミアムカー」を組み入れて運行を開始しました。
▼さらに、2021年1月31日からは3000系にも「プレミアムカー」を組み入れて運転を開始しました。
▼JR西日本でも、2019年3月16日のダイヤ改正で、網干・野洲間の新快速の一部列車で有料座席サービス「Aシート」を開始しました。
▼また、2023年3月18日ダイヤ改正で、「Aシート」の列車を上下4本から12本に増やしました。
▼京阪神間で、各社が座席指定サービスを実施している中で、阪急が一番出遅れていました。これが新型車両導入を待たずに既存車両に座席指定サービスを組み込んだ訳です。
▼これで、阪急、京阪、JR西日の三社が揃い、いよいよ座席指定サービスの競争が激しくなってきました。
ま、一刻も早く増収に向けて手を打ちたいものの、
新型車導入には時間がかかる、ということなんでしょうが、
それにしても前のめり加減が目立ちますね。
目玉車両とサービスを既存車両に組み込んで
前倒しを行うことは珍しいですね。
コロナ禍が明けて、阪急は収益重視の施策が積極的です。